ピアノにはさまざまな種類があります。電子ピアノ、キーボード、アップライトピアノ、グランドピアノ。

そして、電子ピアノやキーボードはアップライトピアノよりは安いけど、弾いた感じはどうなのでしょうか。
何を基準にして選んでいいのか、迷ってしまいますね。
本格的にピアノを始めたくて、立地条件が満たされればアップライトピアノにしたいと思うでしょう。
しかし、夜しか練習が出来なかったり、趣味としてできれば、という方には電子ピアノが向いているかもしれません。
優先する基準は、それぞれだと思います。
今回は、電子ピアノとアップライトピアノに着目して、それぞれの特徴、メリット・デメリットを解説していきます。
電子ピアノとアップライトピアノの特徴

電子ピアノの特徴
「デジタルピアノ」とも呼ばれる電子ピアノは、様々なピアノの音をデジタル化して、それをチップに収めた「音源」と言われるものを使って音を出しています。
そしてキーを押すと、そのキーに対応した音がなり、スピーカーを通して出るようになっていることから、鍵盤の押下に合わせて音を発する電子鍵盤楽器なのです。
電子ピアノは、ソフトウェアによって音を加工することができるため、キーを押すときの力、速さなどをセンサーで読み取っているのです。
また、種類も豊富でエントリーモデル、スタンダードモデル、ハイグレードモデルまで出ています。
機能によって値段が大幅にちがってきます
アップライトピアノの特徴
アップライトピアノは、奥行きが短いため、壁に背をつけて置くことができるので、スペースを取らずに弾けるのが特徴です。
内部は弦が垂直に張られていて、ハンマーが横から叩き、音が出る仕組みになっています。
アップライトピアノについての記事はこちらで紹介しています。
電子ピアノのメリット
まず、電子ピアノのメリットを4つご紹介します
電子ピアノのメリット
- 価格が安い
- 場所を取らない
- 音の大きさを気にしないで弾ける
- 多機能搭載で楽しめる
価格が安い
電子ピアノは価格が安いです。メーカーや機能、デザインによりますが、だいたい5万円前後からあり、見た目や機能にこだわるほど高値になっていきます。
場所をとらない
電子ピアノは、弦ではない分コンパクトに作られています。
ピアノはある程度のスペースが必要で存在感をとても感じますが、電子ピアノは奥行き、高さもコンパクトにできているため、手軽に置くことができます。

音の大きさを気にしないで弾ける
電子ピアノはアップライトピアノやグランドピアノとは違い、音の大きさを調整できます。
さらにヘッドフォンもついているので、夜の遅い時間でも弾くことができ、周りに音の大きさで迷惑をかけることはありません。
夜遅くに仕事から帰ってきてピアノを弾きたい時、ご近所に音が漏れることがないので安心です。
電子ピアノならではの最大のメリットと言えるでしょう。
多機能搭載で楽しめる
電子ピアノには、たくさんの機能がついています。
音の種類にはピアノにはない音も多く搭載されていて、曲の雰囲気によって変えて楽しむことができるでしょう。
また、自分で弾いた曲を録音する機能がついているものもあり、自分のクセや欠点を見つけることができるので、練習にはとても役に立ちます。

電子ピアノのデメリット
次にデメリットです。
タッチがアップライトピアノと違う
鍵盤を押したときの感覚、重さがに違いが出てきます。
ピアノを弾いている方が電子ピアノに触れると、とても軽く感じるでしょう。
電子ピアノで慣れてしまうと、発表会などでグランドピアノを弾いたときに、指の動きが鈍くなってしまったり、強弱が上手くつけられなくて不安定になってしまうことも。

曲を弾いたときの表現力に欠ける
ちょっとしたタッチで表見が豊かにできるピアノに比べ、電子ピアノは音に表現を付けることが困難だと言えます。
なぜなら、音が電子によって決まっているために、音色や音の強弱がつけにくくなっているからです。
電化製品なので寿命がある
電子ピアノは電化製品です。アップライトピアノのように調律しながらながら何十年も使えるわけではありません。
約10年と言われているので、長く続けたい場合は買い替えが必要となるでしょう。
電子ピアノの寿命について詳しく解説した記事はこちらになります。
-
電子ピアノの寿命は何年?長持ちさせるための管理方法と修理について解説
続きを見る
また、電子ピアノ買取の注意点とおすすめの業者をこちらの記事で紹介しています!
アップライトピアノのメリット

今度はアップライトピアノのメリットについて説明していきます。
アップライトピアノのメリット
- 音の表現が豊か
- 大きさがコンパクト
では説明していきます。
音の表現が豊か
ピアノの鍵盤を押すと、アクションによってハンマーが弦を叩く、という仕組みから音を出すので、豊かな響き、自由に強弱をつけられます。
大きさがコンパクト
内部が縦型に作られているので、高さが少しありますが壁に背を付けて置けます。
電子ピアノよりは大きいですが、グランドピアノのように奥行きがないので、コンパクトといえるでしょう。
アップライトピアノのデメリット
次にアップライトピアノのデメリットです。
音の調節ができない
ピアノは電子ピアノとは違い、ヘッドフォンを付けて練習をすることができません。
時間帯を気にしないといけなくなります。
しかし本格的に練習したい、夜も練習したい場合は防音装置をつける必要が出てくると思いますが、防音装置は高値です。
趣味でピアノを弾く場合は、少し困難ですね。
メンテナンスが必要
年に一度はメンテナンスが必要になります。
なぜかというと、ピアノの弦を支えている木が、温度や湿度によって劣化することで弦が緩んでくるからです。その他にも内部のネジのゆるみなどもあり、そのままにしておくと、音に狂いが出てきます。
それを年に一回は正常な状態に戻す必要があるのです。
以下の調律についての記事を参考にしてください。
-
弾かないピアノの調律頻度はどのくらい?管理方法も解説
続きを見る
電子ピアノとアップライトのメリットデメリットを知って自分に合ったピアノ選びを!

電子ピアノとピアノは全く違うものだということが分かったと思います。
本格的にピアノを続けたい方にとってはアップライトピアノ、値段やスペースが許せばグランドピアノがおすすめです。
しかし、現在は電子ピアノもピアノに近い機能を持つものが増えているので、ピアノを趣味として楽しみたい、ピアノ以外の音でも弾いてみたい、夜も弾きたい、という方には向いていると思います。
今回ご紹介した電子ピアノとアップライトピアのメリットとデメリットを参考にして、ぜひ自分に合ったピアノ選びを検討してください。